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タンザニアの次はガーナでゴールド掘ってます。


by mikiume-nz-africa

侵入者とのコミュニケーション

侵入者の話の続きです。

ところで、「侵入者」Intruders と呼ばれる彼ら。
前にも話したことがありますが、侵入者と言うのはあくまでもごん兵が勤めているこの会社が彼らを指す名前であり、私個人的には海外から金を求めてやってきたこの会社自体(私達を含め)が「侵入者」だと感じています。
確かに、キャンプに入ってきて靴やベッド(!)を盗んだり、工場に入って機械や工具を盗んだりするので泥棒には間違いないので複雑なところですが・・・。


さて、モジャモジャでの彼らとの接触


ごん兵の同僚(Wさん)が呼ぶと、林の中から3人ほど出てきました。そしてしばらくすると奥の林の中からもゾロゾロと出てきました。私達は危害を与えないとわかったらしいです。
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Wさんがスワヒリ語で、何故ブルドーザーで彼らがせっかく掘った穴を埋めるのかを彼らに説明しました。そして彼らがどこから来ていてどうやって金をお金にしているかなども聞いていました。
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どうやら、彼らにもそれぞれ役割分担があるらしく、穴を掘る人、金のある岩を探す人(ある程度わかっていないと金を見つけられません)、金が入っているであろう岩石を運ぶバイクの運転手、岩を砕く人、金を町に運ぶ人などがいるようです。
実際にどのくらいの金が発掘され、それが純粋にいくらで売られ、いくら彼らの手元に入ってくるかはさすがに言わなかったそうです。

ごん兵もWさんも、その彼らの話にかなり興味を持って聞いていましたが、私の興味と言うか関心はもっぱら彼らのいでたち、服装!!
もう何度も侵入者や貧しい村人達を見ているけれど、やっぱり何度見ても彼らの服装は私の目を釘付けにします。

そして、いつもの事ながら強烈に臭います・・・025.gif
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ズボン、膝上まで裂けてました。 涼しくっていいかも。
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Wさんが話をしている最中にタバコに火をつけたら、一人の男性が「一本くれ」と催促。
すると気前の良いWさんは箱ごとポイッと彼らに投げてあげました。
その箱を拾う彼らの行動の早いこと!彼らにとってはちゃんと箱に入ったタバコなんて貴重なものなんでしょう。でも、喧嘩もせず1本ずつ分けて美味そうに吸ってました。
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そんな彼らの一部始終をちょっと離れた所から観察している私。
私のカメラが気になる人もいて、彼はカメラを向けるとさっと人の陰に隠れてました。

するとごん兵が私に一言
「そこにいる男の子、お前のことずーっと見てるよ」

へ? と思って横を見ると、木の株に座った男の子が私をじーっと見てました。

観察しているつもりが、観察されていました、私。
私にとって彼らが珍しいように、彼らにとっても黄色い肌をしたアジア人はかなり珍しいようだ。

ほんじゃ、ついでに一枚撮らせてもらうよっ。
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彼はこの後すぐに逃げてしまいました。
やっぱり冬のジャンパー着てる!(私は半そで着てて汗びっしょり)


実は、ここで作業しているのは男性だけではなく、私たちが行ったときにも林に隠れていく女性も何人か見ました。
家族で作業している人もいるようです。

話を聞いた男性はなんと27人も子供がいるそうで、その子供達に食べさせていくのが大変なんだと言っていました。
おそらく数人の奥さんがいてその合計だろうけど、それにしても27人って・・・。

みんな、食べていくため、服を買うために必死。

産業もなければ、豊かな土壌もないタンザニアの陸の孤島・・・
何かの運命でここで生まれた人たち。
そんな土地でどうやって食べていくか? お金を得るか?ってなったら、身近な所にある海外の大きな鉱山会社から少しおこぼれを頂いちゃおうか? ってなってしまうのは仕方ないことなのかもしれないな、と思ってしまう。
盗みは悪いことだけど、モラルもろくに教わってない人たちなわけで・・・。
そんなことよりも今日明日食べるものが必須なわけで・・・・。

モラルとか常識をここで話し、そして理解してもらうのはとっても大変なことなんだと言うことを、このキャンプ内で生活しているだけでも十分感じます。
私達の言う常識は、私達の世界で通用するだけであって、彼らの世界には彼らの常識が存在するわけです。

落ちているゴミを拾う私を、「なにしてるんだ?」みたいな目つきで見られることがしょっちゅう。彼らはゴミは地面に捨てるもんだと思ってますから・・・はい。
村に行けばわかります。道にはゴミだらけ。民家の周りもゴミだらけ。
そんな中で生まれ育ってきたら、ゴミに囲まれて生活するのが「普通」になってしまうのは仕方ないことなんだと思います。

小さい頃からまったく違う環境で、学校では常に「ゴミは拾いましょう」なんて言われて育った私達とは、もう常識の根本が違っているわけです。


話がちょっとそれてしまいましたが・・

だから、危ないからと言う理由で彼らの収入源の場所を閉鎖(穴を埋めてしまう)ことをどこまで理解して、同意しているかと言ったら、実はとーっても難しい。

だって、翌日には新しい穴がちゃんと作られているから!004.gif


”イタチごっこ” はまだまだ続くわけです。




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by mikiume-nz-africa | 2011-04-04 16:44 | タンザニア出来事